コラム

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 コラム1  「権利証」「登記識別情報」「登記簿謄本」の違いとは?

  • 1. 権利証(登記済証)とは?

     一般的に「権利証」または「権利書」と呼ばれているものの正式名称は「登記済証(とうきずみしょう)」です。平成17年(2005年)から平成20年(2008年)の間に「登記識別情報通知」に切り替わるまで法務局から発行されていたもので、不動産の所有者であることを証明する非常に重要な書類です。(長野本局は平成18年2月27日に切替え)

     法務局の赤い「登記済」というハンコが押されているのが特徴です。売買や贈与、抵当権設定など、不動産の権利が動く手続きには、この権利証の原本の提出が必要となります。
  • 2. 登記識別情報(登記識別情報通知)とは?

     現在は制度が変わり、昔のような「登記済証」は発行されなくなりました。代わりに発行されているのが「登記識別情報通知」です。こちらは書類そのものというより、記載されている「12桁のパスワード(英数字)」が権利証の代わりを果たします。

    【※保管時の注意点:現在はフラップ式です】
     パスワードを他人に盗み見られないよう、以前は目隠しシールが貼られていましたが、「シールが剥がしにくい」などの問題から、現在は用紙の下部をめくって確認する「折り込み方式(フラップ式)」に変更されています。 不動産を売却する時など、いざという時まで絶対にめくらず、そのままの状態で大切に保管してください。
    ※画像は法務省提供の資料を参考にしています。
  • 3. 登記簿謄本(登記事項証明書)とは?

     登記事項証明書とは、登記簿に記載されている情報を写した書面です。 その不動産がどこにあって、どれくらいの広さで、今誰が所有していて、住宅ローンなどの担保がついていないか等の情報が記録されています。

    一番の違いは、権利証や登記識別情報「持ち主だけが持っている秘密の書類」なのに対し、登記簿謄本は手数料を払えば法務局で誰でも取得できる公的な証明書であるという点です。
    法務局で交付を請求する場合は、600円の手数料が必要です。(オンラインで請求し、窓口で受け取る場合は490円です。)
    ※画像は法務省提供の資料を参考にしています。
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 コラム2  戸籍について

  • 1.「戸籍謄本」「除籍謄本」「改製原戸籍」の違いとは?

    1. 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)とは?
     現在、その戸籍に入っている人全員の身分事項(出生、婚姻、死亡など)が記載されている、もっとも一般的な戸籍です。 ※現在はデータ化されている市区町村がほとんどで、正式名称は「戸籍全部事項証明書」と呼ばれます。

    2. 除籍謄本(除籍全部事項証明書)とは?
     戸籍に記載されていた全員が、結婚、死亡、転籍(本籍地の移動)などの理由でその戸籍から抜け、誰もいなくなった「空っぽの戸籍」のことです。 亡くなられた方の過去の戸籍を遡っていくと、この「除籍謄本」をいくつも取得することになります。

    3. 改製原戸籍(かいせいはらこせき)とは?
     法律の改正によって戸籍の様式が新しく作り直された際の、「作り直される前の古い様式の戸籍」のことです。 代表的なものに「昭和改製(昭和の法改正)」と「平成改製(戸籍のコンピュータ化)」があります。新しい戸籍には、離婚歴や亡くなった子どもなどの情報が引き継がれないことがあるため、相続人を確定するためにはこの「原戸籍」を確認する必要があります。
  • 2.相続手続きで「出生から死亡までの戸籍」が必要な理由は?

    理由1
     すべての法定相続人を確実に把握するため相続手続きにおいて最も重要なのは「誰が相続人なのか」を客観的に証明することです。 現在の戸籍だけを見ても、実は以下の事実が記載されていないケースがあります。
    ・過去の婚姻歴や、前妻(前夫)との間の子どもの有無
    ・養子縁組の有無
    ・認知した子どもの有無
    他の相続人が知らない相続人がいないかを、生まれてから亡くなるまでの記録をすべて繋ぎ合わせて確認しなければなりません。

    理由2
     新しい戸籍には過去の記録が引き継がれないため結婚や転籍(本籍地の移動)、または法律の改正(コンピュータ化など)によって新しい戸籍が作られる際、過去の戸籍にあったすべての情報が新しい戸籍に書き写されるわけではありません。 そのため、「亡くなった時点の最新の戸籍」には、それ以前の重要な身分事項が載っておらず、過去の戸籍(除籍謄本や改製原戸籍)を出生まで遡ってすべて取得する必要があるのです。
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 コラム3  「法定相続情報一覧図」とは?

  • 1.法定相続情報一覧図(法定相続情報証明制度)とは?

     相続手続きでは、亡くなった方(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本など、大量の書類を集める必要があります。法務局での相続登記や複数の金融機関での預金解約など、窓口ごとに分厚い戸籍の束を提出しては返却を待つ…という作業を繰り返すのは、大変な手間と時間がかかります。

     そこで平成29年にスタートしたのが「法定相続情報証明制度」です。 集めた戸籍一式と、相続関係を家系図のようにまとめた「法定相続情報一覧図」を法務局に提出すると、登記官が内容を確認した上で、認証文付きの写しを交付してくれます。
    ※画像は法務省提供の資料を参考にしています。
  • 2. 利用する3つのメリット

     法定相続情報一覧図の写しは、相続手続きにおいて「戸籍の束の代わり」として利用できます。

    1.複数の手続きを同時進行できる
     一覧図の写しは、必要な通数を複数枚取得可能です。法務局、複数の銀行、証券会社などの手続きを同時に進めることができ、手続き完了までの時間を大幅に短縮できます。

    2.金融機関等の窓口での待ち時間が減る
     窓口に分厚い戸籍の束を持ち込み、担当者が一つひとつ確認し終わるまで長時間待たされる負担がなくなります。一覧図1枚を提出するだけで済むため、窓口でのやり取りが非常にスムーズになります。

    3.写しの交付手数料が「無料」
     法務局での一覧図の写しの交付自体は「無料」です(※最初に戸籍や住民票を集める際の役所の手数料はかかります)。
    ※画像は法務省提供の資料を参考にしています。
  • 3. 注意点:最初は戸籍・住民票の収集と図の作成が必要

     とても便利な制度ですが、この一覧図の写しを交付してもらうためには、最初の一度だけ以下の書類等をすべて収集しなければなりません。

    1. 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等
    2. 被相続人の住民票の除票(または戸籍の附票)
    3. 相続人全員の現在の戸籍謄本
    4. 一覧図に相続人の住所を記載する場合は、各相続人の住民票

     これらの書類をもとに戸籍を読み解き、ご自身で正確な一覧図を作成して法務局へ申出をする必要があります。 
     
     「平日に役所や法務局へ行く時間がない」「戸籍の集め方や図の書き方がわからない」とお困りの際は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。面倒な手続きを丁寧にサポートいたします。
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「戸籍収集・法定相続情報」は
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 コラム4  故人が所有していた不動産の調査方法

  • ステップ1.ご自宅にある書類から探す

    • 固定資産税の納税通知書(課税明細書)
     毎年4〜5月頃に市区町村から送られてくる書類です。ここには、固定資産税が課税されている不動産が一覧で記載されています。
    • 権利証(登記済証・登記識別情報通知)   
     不動産を取得した際に発行される重要書類です。古い権利証が出てきた場合、現在は使われていない山林や原野の存在が判明することがあります。
    • その他の書類
     過去の「売買契約書」や、建物の存在を示す「火災保険の証券」、また通帳の引き落とし履歴に「他市町村の税金」が含まれていないか等も確認します。
    ※画像は長野市提供の資料を参考にしています。

  • ステップ2.市区町村役場で「名寄帳(なよせちょう)」を取得する

     納税通知書(課税明細書)には、「固定資産税が免税点未満の土地」や「非課税の私道(公衆用道路)」などは記載されないことが多く、これだけでは調査として不十分です。 
     そこで、不動産があると思われる市区町村の役場で「名寄帳」を取得します。 名寄帳には、その自治体内で故人が所有している不動産が、非課税のものを含めてすべて一覧で記載されます。
    • 注意点:名寄帳は「その市区町村内」の不動産しか記載されません。複数の市町村に不動産を持っている可能性がある場合は、それぞれの役所で取得する必要があります。
    ※画像はサンプル画像です。実際の表記とは異なります。
  • ステップ3.法務局で「所有不動産記録証明制度」を利用する

     名寄帳でもカバーできない「遠方の知らなかった土地」などを探すために、令和8年(2026年)2月からスタートした新しい制度「所有不動産記録証明制度」を活用します。
     お近くの法務局の窓口(または郵送・オンライン)で請求することで、「故人が名義人となっている全国の不動産」を法務局のシステムで一括検索し、一覧表として証明書を発行してもらえます。
    • 注意点:画期的な制度ですが、「そもそも未登記の建物」や、「故人が先代(親など)から相続したまま名義変更をしておらず、先代名義のままになっている不動産」はシステム上でヒットしないため注意が必要です。

    ※画像は法務省提供の資料を参考にしています。
  • ステップ4.権利関係が複雑な場合は「公図」や「登記簿」から調査する

     「自宅の前の道路が、実はご近所との共有持分だった」「名寄帳に載っているが、未登記の建物だった」といったケースは少なくありません。
     こうした隠れた不動産や複雑な権利関係を見つけ出すには、法務局で「公図(地図)」を取得して隣接地の所有者を調べたり、関連する土地の登記簿を一つ一つ読み解いたりする作業が必要になります。
    ※画像は法務省提供の資料を参考にしています。

     当事務所では、名寄帳の取得から所有不動産記録証明制度の活用、公図を使った詳細な調査まで、不動産の全容把握を徹底的にサポートいたします。
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 コラム5  遺産分割協議書について

  • 1. 遺産分割協議書とは?なぜ必要なの?

     遺産分割協議書とは、亡くなった方(被相続人)の遺産を「誰が」「どの財産を」「どれだけ引き継ぐか」について、相続人全員で話し合って合意した内容をまとめた書面です。法律上、必ず作らなければならないと決まっているわけではありませんが、以下のような手続きを行う際には、合意の証明として提出を求められるケースがほとんどです。

    • 法務局での相続登記(不動産の名義変更)
    • 銀行や証券会社での口座解約・名義変更
    • 相続税の申告(配偶者の税額軽減などの特例を受ける場合)
     
     後々の「言った・言わない」のトラブルを防ぐためにも、しっかりとした書面として残しておくことが大切です。
  • 2. 作成するときの3つの重要ルール

     遺産分割協議書を正しく機能させるためには、絶対に外せない重要なルールが3つあります。

    1.必ず「相続人全員」で合意すること

     一人でも不参加の人がいたり、無視して進めたりした場合、その遺産分割協議は法律上すべて無効になってしまいます。

    2.全員が「実印」で押印すること
     認め印(シャチハタなど)は不可です。手続きの際は、その印鑑が本物であることを証明するために、全員の「印鑑証明書」もセットで提出します。

    3.財産の特定を「正確に」書くこと
     例えば不動産の場合、住所(住居表示)ではなく、権利証や登記事項証明書に書かれている「地番」や「家屋番号」を正確に書き写す必要があります。ここが間違っていると、法務局で手続きが受け付けてもらえません。
  • 3. 遺産の分け方には「3つの方法」がある

     遺産分割協議を行う際、ただ財産をそのまま分けるだけでなく、家族の状況や財産の種類(不動産など)に合わせて、主に3つの分割方法から最適なものを選ぶことができます。

    1.現物分割(げんぶつぶんかつ)
     「自宅は長男、預貯金は長女」というように、個々の財産をそのままの形で特定の相続人に分ける、もっとも一般的な方法です。分かりやすい反面、財産の価値に偏りが出やすいというデメリットもあります。

    2.代償分割(だいしょうぶんかつ)
     例えば「長男が価値の高い不動産(自宅)を丸ごと引き継ぐ代わりに、長男の自己資金から、他の相続人に対して法定相続分に見合うだけの『現金(代償金)』を支払う」という方法です。実家しか大きな財産がない場合などに、公平な遺産分割を行うための非常に有効な選択肢です。

    3.換価分割(かんかぶんかつ)
     不動産などを一度すべて売却して現金化し、その売却代金から経費を差し引いた残りを、相続人全員で綺麗に分け合う方法です。誰もその不動産を引き継ぐ予定がない場合などに適しています。


     「遺産分割の方向性がまとまったから、ここからの具体的な手続きや書類作成を任せたい」という方は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。
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